福岡県指定無形民俗文化財 どろつくどん飛龍会

三柱神社秋季大祭おにぎえ

おにぎえとどろつくどん

柳川に秋の訪れを告げる三柱神社秋季大祭

柳川に秋の訪れを告げる三柱神社秋季大祭「おにぎえ」の名前は、「大賑わい」からきています。
1825(文政8)年、三柱神社の建設がはじめられました。その基礎工事を近隣住民が無償で手伝い、女性たちは太鼓や三味線を演奏したそうです。その時に参加していなかった保加町は、名誉挽回のため、江戸・京都のお祭りを参考にお囃子や山車を作ります。翌年、三柱神社の遷座祭に奉納したのが「どろつくどん」のはじまりといわれています。その後、毎年秋にお祭りが行われる事になりました。「どろつくどん」の名称は、そのお囃子の音からきています。

山車

上町・京町三丁目・保加町、3町の山鉾には、太陽をあらわす「八咫烏(やたがらす)」と月をあらわす「兎」があしらわれています。蟹町の山鉾には鯉の瀧上り、飛龍の山鉾には、龍が表現されています。

奉納舞

奉納時には、日本神話にも出てくる天の岩戸隠れの場面が舞われます。天照大神は弟の須佐之男命の暴れぶりに耐えかね岩に隠れ、世の中は暗闇になります。猿田彦神が岩戸へ道案内をし、天宇受売命が岩戸の前で舞いだすと、集まっていた神々が笑い出し、何ごとかと天照大神は岩戸から覗きこみました。そこで、すかさず天手力男命が岩戸を押し開き、引っぱり出して世の中は光を取り戻します。そして、須佐之男命は高天原から追放されます。

めん

天狗(猿田彦神) 利口で安心感を伴う道案内役
お多福(天宇受売命) 乙女の祈りを表現
げんこつ(天手力男命) 滑稽味、喜び、力強さを表現
般若(須佐之男命) 勇壮美を表現